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ICTと地方創生

2024年末から、鳥取県の琴浦町を中心に配布しているフリーペーパー HAZZY STAR MAGAZINE にコラムを掲載しています。テーマは「人口減少とテクノロジー」で、人口が減っていく未来が確定している日本において、最先端とも言える過疎地について、テクノロジーを前提として改めて考え直してみようという試みです。 とはいえ、そんなに難しい話でもなくて、人が少なくなっている地域、これからさらに人口が減少する地域では、どうしても悲観的な話しか出てこないところを、前向きに考えてみるきっかけを作ろうということです。発想の枠を取り払いたいということもあって、よく妄想を展開しています。 地方創生にしろ、企業の経営にしろ、外部環境の悪化や人口動態の変化など、いかんともしがたい要素を前にして、思考停止してしまうことが多くあると思います。そして、政府など自分たちの外にある組織や人などに、何とかしてもらいたい、責任を引き受けてもらいたいと考えがちです。 でも、本来は、自分たちのことは、自分たち自身で引き受けなければなりません。個人で言うところの自己肯定感みたいなもの、自分たちが自分たちであることを肯定する感覚を持って、自ら道を切り開いていく、ということです。そのとき、世の中の変化を通して自分たちの可能性を捉え直すことには、価値があるのではないかなと思います。 記事の一覧はこちらです  https://hazzystar.jp/Category/Special_feature

営業マネジメントを整える⑥

(以前、noteに書いた記事をこちらに転載します) 営業マネジメントを掘り下げながら、それぞれのマネジメントレベルで営業支援アプリに必要な機能が何かを示していくことで、いろいろ考えるヒントにしたい、というシリーズ記事の最終回になります。 ここでは、実際に僕が中小企業の営業部で、営業支援アプリの導入を検討したときに、営業マネジメントをどのように整えることを考えていたかを、簡単に紹介します。 そして、そこに向けて検討したアプリに、こんな機能が不足していた、というのを示すことで、営業支援アプリの選び方を、具体的にイメージしやすくできないかな、と期待しています。 現状と目指す姿 まず、どんな営業組織だったかというと、ソフトウェア開発会社の営業部だったので、BtoBで主に大手メーカーを相手にしていました。人数規模としては10人弱。週に1回の定例会議があって、それぞれのメンバーは、その会議に向けて週報をWordファイルでまとめて、定例会議で内容を共有する感じでした。その会議で、情報共有と、必要に応じて議論や指導がされますが、時間がないこともあって、情報共有や事実確認のウェイトが大きく、あまり議論はされません。 全社的に、売上向上のために営業能力を向上することが課題だったため、個々の営業案件の状況や、全体としての売上見込を、組織的に把握する仕組みを導入したいということで、営業支援アプリの導入を検討しました。 そこで、営業マネジメントをどのように整えていくかを、3ステップでまとめたのが、以下の図です。 3ステップで営業マネジメントを整えていく 言っていることは、本シリーズ記事でずっと載せている下図と同じです。 例の図 3ステップと合わせて図の上からなぞっていくと… 経営計画に掲げた売上目標を達成するためには、営業マネジメントのPhase1として「目標と実績の管理」が必須。 (関連記事はこちら↓) 営業マネジメントを整える② 「to be」→「経営計画」→「営業活動」→「結果」というつながりを、上手くコントロールすることでもある、という話を、以下の図を出しつつ、しました。なので、この図をひとつずつ説明していきたいと思います。... ただし、結果の数字を眺...

営業マネジメントを整える⑤

  (以前、noteに書いた記事をこちらに転載します) 営業マネジメントを掘り下げながら、それぞれのマネジメントレベルで営業支援アプリに必要な機能が何かを示していくことで、いろいろ考えるヒントにしたい、というシリーズ記事の第5回です。 前回の記事はこちらです。 営業マネジメントを整える④ 今回は、個別の案件や、営業担当者の活動にフォーカスした営業マネジメントである、営業活動管理について考えてみます。このシリーズ記事の最初の方で、営業活動は事業の「to be(ありたい姿)」に近づく活動と書きました。... 前回の終わりに「次回は、データ分析的な営業活動の改善について、考えてみたいと思います。」と書きました。それが、このシリーズで毎度出している、この図の最後の部分にあたります。 ついにこの難しい図の最後の説明まで到達 組織としての営業能力の向上 これまでの営業マネジメントの話においても、データ分析的なところはあって、例えば「パイプライン管理」では、営業の流れを段階(プロセス)として定義して、それぞれの段階ごとに案件がどれだけ滞留しているかを数字で見ていました。「営業活動管理」においても、重点顧客へのアプローチ頻度を月何回などと数値で見ていくことがあるでしょうし、営業担当者のカレンダーの中で、重点顧客への訪問が何日あるかなども、見える化していくことがあるでしょう。数値化されていなくても、どの顧客にどのようなコミュニケーションや対応をしたのか、という記録もデータの一種です。 ただ、ここまでの話では、個別の活動を改善する機会や必要性を見つけるためにデータを使っていました。営業マネージャーが「この案件がストップしているな。担当者をサポートしたほうがいいな。」とか、「この営業担当者は、重点顧客に会いに行けてないな。何か問題があるのか聞いてみないと。」とか、というように営業担当者をサポートする機会を、営業支援アプリを活用することで、リアルタイムに発見していこうという感じです。 それに対して、この最後の部分では、「営業機会の発見 ノウハウの確立・共有」と書いていて、これは組織としての営業能力の向上にフォーカスした話になっています。 組織...

営業マネジメントを整える④

  (以前、noteに書いた記事をこちらに転載します) 営業マネジメントを掘り下げながら、それぞれのマネジメントレベルで営業支援アプリに必要な機能が何かを示していくことで、いろいろ考えるヒントにしたい、というシリーズ記事の第4回です。 前回は、案件が受注に向かっていく流れを見ていく「パイプライン管理」について確認しました。 営業マネジメントを整える③ >前回は、営業マネジメントの基本の「き」というべき、「目標と実績の管理」について確認しました。今回は、そこからひとつ下に進んで、ちょっと専門用語っぽい「パイプライン管理」について、考えていきたいと思います。... 恒例のフロー図 今回は、個別の案件や、営業担当者の活動にフォーカスした営業マネジメントである、営業活動管理について考えてみます。 そもそも営業活動とは このシリーズ記事の最初の方で、営業活動は事業の「to be(ありたい姿)」に近づく活動と書きました。事業活動のすべてが、「as is(現状のまま)」と「to be」とのギャップを埋めるための活動なのですが、特に営業活動と言ったときには、顧客に変化を生み出す活動を指すことが多いと思います。 この「変化を生み出す活動」というのは、顧客に、新しい価値の必要性に気づいてもらって、こちらが提供できる製品・サービスを活用してもらうことで、顧客の事業や生活をより良くしていくということです。それが実現するためには、以下のようなことが重要になるはずです。 適切な顧客とコミュニケーションできているか 適切な情報や支援を提供できているか 営業活動管理というのは、この2点のマネジメントと言えます。 自分たちの事業だけでなく、顧客の事業の「to be」も実現する活動へ 誰に会えているか まずは「適切な顧客とコミュニケーションできているか」という点です。これをマネジメントするには、営業担当メンバーの活動予定と実績を把握する必要があります。 営業を担当している人は誰しも、お客さんに会っていないと不安になります。いつも席に座っていると、ちゃんと営業活動をやっていないと怒られるのではないか、というプレッシャーもあります。そのため、やみくもに会える人に会ってい...

営業マネジメントを整える③

(以前、noteに書いた記事をこちらに転載します) 営業マネジメントを掘り下げながら、それぞれのマネジメントレベルで営業支援アプリに必要な機能が何かを示していくことで、いろいろ考えるヒントにしたい、というシリーズ記事の第3回です。 前回は、営業マネジメントの基本の「き」というべき、「目標と実績の管理」について確認しました。 営業マネジメントを整える② 「to be」→「経営計画」→「営業活動」→「結果」というつながりを、上手くコントロールすることでもある、という話を、以下の図を出しつつ、しました。なので、この図をひとつずつ説明していきたいと思います。... いつもの難しい図 今回は、そこからひとつ下に進んで、ちょっと専門用語っぽい「パイプライン管理」について、考えていきたいと思います。 パイプライン管理 受注目標を細分化して、実際に取れた受注実績とのギャップを定期的に確認していきましょう。というのが、「目標と実績の管理」でした。すごく大雑把な例で言えば、居酒屋やバー、レストランに、ワインを卸している事業者がいたときに、居酒屋とバーは受注目標に達しなかったけれど、レストランからの受注は目標を大幅に超えた。どうして、そうなった!?みたいなことを確認するのが「目標と実績の管理」です。 ただこれは、受注できた!とか、失注した!とか、結果が積み上がってきて初めて、見えてくるものです。居酒屋向けの受注が目標に達しない、ということを、もっと早くに知りたかった…早期に何か対策を取りたかった…みたいな問題も起こり得ます。 受注できるかできないか、という結果が出る前に、チェックポイントとかないの? 営業中の案件が、どれだけ受注に近づいてきているのか、前もって分からないの? そういった疑問に答えるために登場するのが、今回のパイプライン管理です。 受注に至るまでのプロセスを定義する 営業案件がいくつかあるときに、それぞれの案件がどれくらい受注できそうか、ということを受注の確度で表すことがあります。「もう絶対取れる!」「何か一手打てば取れそうな気がする」「少し待てばワンチャンスありそう」みたいな感覚を、A、B、C、Dなどでランク分けをします。 また、いつごろ受注で...

営業マネジメントを整える②

(以前、noteに書いた記事をこちらに転載します) 営業マネジメントを掘り下げながら、それぞれのマネジメントレベルで営業支援アプリに必要な機能が何かを示していくことで、いろいろ考えるヒントにしたい、というシリーズ記事の第2回です。 前回、「営業マネジメントを整える」というのは、営業活動によってホントに「to be(ありたい姿/あるべき姿)」に近づいているか、確かめられて、もっと近づけるように工夫できる状態にする、ということだと書きました。 営業マネジメントを整える① さて、どのようなアプリ、システムを導入するにしても、まずはそれで「何をしたいのか」という目的が大事です。これまで導入していなかった営業支援アプリを、いま導入したいと考える事業者には、何かしら営業活動を変えていきたい、という想いがあると思います。... そしてそれは、 「to be」→「経営計画」→「営業活動」→「結果」 というつながりを、上手くコントロールすることでもある、という話を、以下の図を出しつつ、しました。 今回も出てくる難しい図 なので、この図をひとつずつ説明していきたいと思います。 まずは「to be」→「経営計画」のつながり 図の一番上には「経営計画、売上目標」と書いています。営業活動をしていくにあたって、これを明確にしましょう、というのは、当たり前のことだと思いますよね。基本的に、このシリーズ記事で書くことというのは、全部、当たり前のことを当たり前にやる、という話でしかないです。ただ、それが意外と難しいので、改めて確認することは大切かなと思います。 この経営計画は、「to be」→「経営計画」というつながりの最初の部分ですから、「to be」に行き着くための計画です。この「to be」の反対は「as is」で、現状のまま進むとこうなる、というものです。 つまり逆から考えると、「to be」というのは、現状のままではない、と言えます。 経営の話をするときに、よく出てくる図、再び 現状維持を目指している組織においては、この「to be」と「as is」のギャップが小さくなります。そのような組織では、営業支援アプリを基盤としながら営業マネジメントをしていく必要が、あまり...

営業マネジメントを整える①

(以前、noteに書いた記事をこちらに転載します) 【注意】この一連の記事では、具体的にどのアプリがいいか、ということは書きません。営業マネジメントの考え方をベースに、どのような観点からアプリを検討するか、ということを書きます。 さて、どのようなアプリ、システムを導入するにしても、まずはそれで「何をしたいのか」という目的が大事です。 これまで導入していなかった営業支援アプリを、いま導入したいと考える事業者には、何かしら営業活動を変えていきたい、という想いがあると思います。 では、どう変えたいのか。事業者によって、いろいろな表現が出てくると思いますが、多くの場合、営業支援アプリは「営業マネジメントを整える」ために導入されます。 ここでいう、自社の「営業マネジメントが整っている」というのは、どういうことでしょうか。このシリーズ記事では、「営業マネジメントを整える」方法を説明しながら、営業支援アプリの役割を改めて確認することで、アプリを選ぶ際のヒントを示していきたいと思います。 営業マネジメントは、なんとかして「to be」に近づけること そもそも、なんで営業活動をやっているのか、と言ったら、商品やサービスを売りたいからですね。でも、なんで売りたいのか、と言ったら、お金が欲しいから、ということでもあるのですが、根本を考えていくと、会社や事業のありたい姿、あるべき姿を実現するためです。 何もしないでいる状態(as is)と、あるべき姿(to be)には差分(Gap)があるから、営業活動によって、その差分を埋めていくわけです。 経営の話をするときに、よく出てくる図 営業活動は、この「to be」に近づく活動、ということですね。 そして、マネジメントというのは「なんとかする」ということなので、営業マネジメントは、なんとかして「to be」に近づけること。 それが整うということは、営業活動によってホントに「to be」に近づいているか、確かめられて、もっと近づけるように工夫できる状態になっている、ということです。 トップダウンとボトムアップを統合する この「to be」は、会社や事業のありたい姿、あるべき姿である、ということをさきほど書きました。ということは、営業マネジメントの出発点には、会社や事業の未来をどうしていきたいかを明確にすることがあります。そして、その未来に向かって、...

知識労働の産業革命

  ChatGPTを始めとする、いわゆる生成系AIというものが、世の中を席巻しています。僕が言っているだけでなく、世の中で広く言われていることですが、これは新しい産業革命だと思います。 蒸気機関による工場の機械化、さらに内燃機関や電力(モーター)による工場の高度化、そして電子機器によるさらなる高度化、というように、過去の産業革命は、工業分野を中心に世の中を変えてきました。それによって、かつては多くの職人によって作られていたモノが、機械により大量生産されるようになり、今となっては、ある程度、柔軟にカスタマイズできるまでになっています。多くの職人が不要になったというのは、確かだろうと思います。 一方で、今も職人はいます。超微細な手作業が必要なモノ。芸術性を求められるモノ。そうしたものづくりの分野には、匠とも呼ばれるような、機械に置き換えることのできない職人が活躍しています。 さて、生成系AIによる新しい産業革命ですが、こちらでも似たようなことは起きるのではないかと思います。知識労働における職人がふるいにかけられるということです。 例えば、システム開発の分野です。システムを作る上で、プログラミング、コードを書いてシステムを実装する能力というのは、ひとつの要素でしかない、ということは こちら でも書きました。 ノーコードでも必要なこと ノーコードという言葉が広まってきています。プログラミングの知識や経験がなくてもシステム開発ができる!というような触れ込みで、実際に No Code でコードを書かずにWebアプリケーションを作ることができる仕組みです... しかし、実際にシステム開発会社には、コードを書いてシステムを実装する能力だけで、仕事をしている人がとても多くいます。誰かの設計に忠実に、設計書をただプログラミング言語に翻訳するような仕事です。 このプログラミング言語への翻訳は、実はChatGPTが得意とする作業のひとつです。システムで実現したいことを英語や日本語で表現すれば、生成系AIによって容易にプログラミング言語に書き換えることができるとしたら、どうでしょうか。しかもAIに対しては、どれだけ厳しくやり直しを指示しても、機嫌を害したり、パワハラだと言われたりすることがありません。コードを書くだけの人の需要は大きく減る可能性があります。 つまり、当たり前のこと...

ノーコードでも必要なこと

  ノーコードという言葉が広まってきています。プログラミングの知識や経験がなくてもシステム開発ができる!というような触れ込みで、実際に No Code でコードを書かずにWebアプリケーションを作ることができる仕組みです。現場の担当者が、業務を効率化するためのシステムを自ら作れるので、システム開発を外注するよりも、業務の実態に即したシステムが作れて、なおかつ改善サイクルが速く回ります。こうしたシステム内製化の捉え方については、 こちら でも書きました。 システム内製化のトレンド これまで多くの企業にとって、ICTと言えば外から買ってくるものでした。もしくは、業者に発注して作ってもらうものでした。それがクラウドサービスになって、借りてくるもの、みんなでシェアしながら使うもの、になりましたが、今は社内で作るものになり始めています... ただ、ここで注意したいのは、システム開発において、ノーコードを使うことで補える能力、コードを書いてシステムを実装する能力というのは、ひとつの要素でしかないということです。業務をシステム化するときに関係してくる要素を、大雑把に列挙すると以下の5つになるかと思います。 ビジネスセンス 業務を設計する能力 システムを設計する能力 業務を実装する能力 システムを実装する能力 いわゆるプログラマやシステムエンジニアといった職種の人たちも、必ずしもこれらの要素を兼ね備えているわけではありません。しかし、ビジネスに関するシステムを開発する際には、どれも重要です。以下、ひとつずつ、どういったものか説明します。 まずビジネスセンスという曖昧な言葉で何を言いたいのかというと、事業全体の成果につながる変化を生み出す力や方向性です。事業全体がどこに向かっていて、その際に業務はどうあるといいのか、ということが見えていると、その業務が事業全体の成果につながりやすくなります。 次に、そのために、その業務をどう設計するといいのか考えられるといいです。誰がどんな風に動いて、どんなモノを、どんな情報を、どのように動かしていくと、その業務というのは今より良くなるのか。というか、それが考えられないと、そもそも業務を変化させる意味がないですね。 そこからシステムの話になっていくわけですが、業務を設計するにあたって、システムがどこでどのように役立つといいのか。そして、シ...

簡単にできるIoT~振動の計測②

  前回 は、何を作るかを考えて、設計メモにまとめました。 簡単にできるIoT~振動の測定① 先日(といっても随分経ってしまっていますが…)とある方から、M5StickCというデバイスをいただきました。それで、どんなことができるのかと試してみたことを紹介します。 M5StickC このデバイスは親指(より少し小さい?)くらいのサイズですが、中にESP32-... まだプログラミング自体には触れていませんでしたし、大まかな設計をしただけですが、ここまで意外と考えることが多かったと思われるかもしれません。ですが、どう作るかよりも、何を実現するかの方が重要です。本来はもっと何を実現するかを模索するのに時間をかけるべきだと思います(そのためにシステムを試作することも含めて)。 さて、今回はさっそくこれを作ってみます。作る方法はネットでいろいろな人が教えてくれるので、それらを参考にすれば、すぐに作れます。 データを受け取って蓄積する側を作る まずは、Googleスプレッドシートに以下の図のような表を作り、M5StickCから受け取ったデータを書き込めるようにします(図では既にデータが蓄積されています)。 A列「gasCodeVer」:一応、動かしているスクリプトのバージョンを記録 B列「receiveTime」:データを受け取った時刻(receivedでないのはご愛嬌) C列「dataNum」:いくつデータが取れているかを記録 D列「data1」以降:加速度データ そのために、以下のことをします。 Googleドライブでスプレッドシートを作る 「ツール」→「スクリプトエディタ」からスクリプトエディタを開く Apps Scriptでスクリプト(コード)を書く 「デプロイ」→「新しいデプロイ」→「種類の選択」→「ウェブアプリ」からデプロイ 基本的なやり方は下の参考ページ(前半部分)を見れば、すぐに分かります。実際に手元で出る画面と少し違うところがあるかもしれませんが、だいたい一緒かな、という緩さをもって見ていくと良いと思います。 [M5Stack] M5Stackで取得したデータを、Google スプレットシートへ書き込む M5StackはWi-Fi機能との連携が特徴の一つとなりますが、やってみたくなるのがクラウド連携だと思います。そこで、今回は、Go...

簡単にできるIoT~振動の測定①

先日(といっても随分経ってしまっていますが…)とある方から、M5StickCというデバイスをいただきました。それで、どんなことができるのかと試してみたことを紹介します。 M5StickC M5StickC(本体のみ) このデバイスは親指(より少し小さい?)くらいのサイズですが、中にESP32-PICOというモジュールが搭載されていて、WiFiやBluetoothの通信ができます。また、MPU6886というモジュールも載っていて、加速度、ジャイロ、(デバイス内部の)温度センサーが使えます。液晶画面やボタンもついています。要するに、いくつかのセンサーと、操作や通信をする機能がコンパクトにまとまっているデバイスです。 そして、このデバイスのいいところは、デバイスを制御するためのソフトウェアを作るのも非常に簡単ということです。ネットワークにつながる部分が既に作り込まれていて、少し追加で設定するだけで、すぐにWiFi(そしてWiFiを経由してインターネット)との接続も可能です。 この手の電子工作モジュールがよく売られている SWITCH SCIENCE でも扱っています。 何を作るか 機械などに取り付けたセンサーから得られるデータを、クラウドに収集して分析して、人の行動の参考にしたり、他のシステムを動かしたり、機械のコントローラーにフィードバックして自動制御したり、というのがよくあるIoTの全体像です。M5StickCを使えば、このようなIoT的なシステムが簡単に構築できることが期待できます。 とはいえ、このデバイスでどんなデータを取得したら役に立つのか、というのは意外と難しい話です。昨今、ノーコード/ローコードで、プログラマでなくてもプログラミングができる!ということがよく言われます。しかし、システムを作る上で難しいのは、コードを書くところよりも、何を作るかを決めるところです。これはプログラマやエンジニアでも上手くできる人が少ないですし、ユーザー企業で現場の業務をよく知っている人ならできるというわけでもないです。課題をよく吟味して、業務やビジネスがどう変化すると良いのかを全体最適の視点から捉えないと、間違ったものを作ってしまいます。 本来は、課題があって、それから手段が検討されるわけですが、今回は手段が手元にあって、そこから何ができるか考えています。完全に間違いパターンで...

何のためのホームページか

HP(ホームページ)を作りたいときに、どんなサービスを使ったらいいとか、どんな機能を持たせたらいいとか、SEOをどうしたらいいとか、いろいろなアドバイスがあります。でもそのときに、「良いことをやれば間違いない」と、どこかの成功パターンを盲目的に採用していないかな、と思うときがあります。 誰かが検索したときに、自社のサイトが全然出てこないよりも、上位に表示される方が、良い悪いで言えば良いのは間違いないですが、でもそれってどれだけ必要なんでしたっけ? WordPressを使うとカッコイイページを作れて、ブログも組み込めて、更新しやすくて、いろいろな拡張機能があって、というのは確かなのですが、今その事業を運営するにあたって重要なことはなんでしたっけ? というような疑問が湧いてきます。余力があれば、やれること全部やっておけば良いのですけれど、何でもやるには資源が足りないからこそ戦略がある、ということにも常に留意したいところです。 ホームページの機能や性質、どんなツールを使って作るかは、「何のためのホームページか」ということから、最低限の落としどころが見えてくると思います。それで、その「何のためのホームページか」をどんな軸で捉えるのが良いのだろう、ということを考えていたのですが、そこで思い立ったのが下図の4象限です。 縦軸の考え方は、ホームページというよりWebサイトという表現の方が正しいのかもしれませんが、サイト上でサービスを提供するのかしないのか、です。例えばネットショップであれば、サービス提供あり。予約ができるというのも、予約サービスの提供と言えるかもしれません。オンラインサロンや有料ブログなどは、サイト上が主なサービス提供の場になっています。それに対して、よくあるホームページは、せいぜい提供サービスにまつわる情報をブログで発信しているくらいで、特にサイト上でサービス提供しようとは考えていません。 ここで縦軸の上半分、AとCに該当する場合は、提供したいサービスに特化したツールを使うことを優先的に考えて良いと思います。例えば、ネットで販売したいのであれば、BASEやShopifyのような、ネットショップ向けのツールを選ぶということです。「ホームページ」というものをあえて分離して考えなくても、兼ねてしまえるならば手間も減ります。 次に横軸は、ホームページによって集客をするか...

システム内製化のトレンド

  これまで多くの企業にとって、ICTと言えば外から買ってくるものでした。もしくは、業者に発注して作ってもらうものでした。それがクラウドサービスになって、借りてくるもの、みんなでシェアしながら使うもの、になりましたが、今は社内で作るものになり始めています。いわゆる「内製化」です。 かつてソフトウェアを開発する企業に所属していた身としては、市場の大きな変化につながる話なので、とても気になっているのですが、多くの企業の方にとっては、まだまだ関心の薄い話題かもしれません。なので、なぜシステム内製化というトレンドが起こりつつあるかについて、僕の認識していることを少し書いておこうと思います。 とはいえ「なぜ」というのは非常に簡単な話です。経営、ビジネスモデル、事業の強み、といったものがICTと密接に関係するようになったからです。 アウトソーシングしていい業務と、してはいけない業務は何か、という議論をするとき、ひとつ大きな論点として、強みに直結するものかどうか、ということが挙げられます。その企業独自の強みを他社に依存すると、強みを持続させることも発展させることも危うくなるというのは分かりやすいと思います。システム内製化も同じ論点から出てくる話です。自社の強みの源泉となっている業務フローを支えるシステムだったら、自分たちの手の内に入れておくべきです。 また、今の時代が、不確実性が高く、かつ、変化の激しい時代である(と言われている)ことも、内製化の追い風になっています。不確実で変化の激しい市場に対応するビジネスは、その運用を柔軟に変化させ続けなければいけません。それも高速に。そのためには、システムもビジネスに追従して高速に変化させ続ける必要があります。システム開発を外注していたら、事業変化のスピードにはどうしたって追いつけません。システムが足を引っ張るようになります。必要なスピードを出すためには、社内で、ビジネスを回している従業員のすぐそばで、一体となって、開発をしていかなければならないのです。 そんなわけで、これまで「IT企業」とは言われていなかった企業が、続々とエンジニアの中途採用を始めて、自分たちでシステム開発をやれるようになってきています。そしてすべての企業が「IT企業」になる(逆に言えば「IT企業」という枠組みが消える)時代が来ようとしています。 もちろん、全ての...

ICTによるビジネスの変化②

前回 は、印刷業で小ロットの仕事に対応するために、ECサイトから同じ仕様の仕事を大量に受注してきて、大きな印刷機でまとめて印刷することでコストを削減する、という戦略と、そこでのICT活用について簡単に見てきました。今回は、「デジタル印刷機」を利用する戦略について、少し紹介したいと思います。 前提として、ここで言う「デジタル印刷機」とは何かをごく簡単に説明しておきます。従来型の印刷機(オフセット印刷機)では「版」を作って、そこからインクを紙に転写して印刷をしていました(正確には版が直接紙に触れるわけではないです)。しかし、みなさんが普段使っている「プリンター」は、そのような仕組みではなく、インクジェットであれば、紙に細かくインクを吹き付けることで、レーザープリンターであれば電子的に版に代わる部分にトナー(色の粉)をつけて紙に転写することで、印刷を行なっています。この「プリンター」の技術の精度をより高くしたものが「デジタル印刷機」といえます。 つまり、デジタル印刷機には「版」がありません。そのため、印刷することだけを考えれば、1枚だけ印刷しても、100枚印刷しても、2000枚印刷しても、1枚当たりのコストが変わらないのです。以前は、従来型の印刷機に比べて印刷結果が粗く、デジタル印刷機で代用できる仕事は限られると言われていましたが、昨今は高精細な印刷ができて色味も調整が可能になっているので、広く使われるようになっています。小ロット向きの生産設備と言えるでしょう。 世の中に、このような技術が台頭してきたときに、みなさんなら、どのような戦略でビジネスを変化させていくでしょうか。いろいろな可能性があるでしょうが、これまでは印刷部数が小さすぎて高単価になり受けることができなかった仕事を、現実的な料金でお客様に提案したくなると思います。 ひとつ流行ったものとしては(今もありますが)フォトブック作成サービスがあります。個人が写真アルバムを作りたいときに、それほど多くの部数を作りたいことはそうないと思います。せいぜい数部です。そのような需要に比較的安価で応えるために、ECサイトを用意して、定形フォーマットのフォトブックを全国から注文できるようにして、デジタル印刷機を中心に生産体制を組みます。分かりやすいビジネスです。 ただ、印刷というものをサービスとして捉えたら、少し違う方向から考える...

ICTによるビジネスの変化①

以前、印刷会社の設備やシステムを連携させるお仕事に何年か関わっていました。斜陽産業とも言われる印刷業ですが、生き残る企業はビジネスに変化を起こし、その中でICTを活用しています。そこでの戦略と打ち手を追ってみると、ICTによるビジネスの変化というものが分かりやすいと思うので、少し紹介してみます。 まず前提として、印刷というものは、同じ印刷物を大量に刷るほどに、1枚あたりのコストは低減します。印刷会社としても、受注当たりの部数が大きい(大ロット)ほど利益を出しやすい。ただ、近年では受注当たりの部数が小さく(小ロット)なって、従来通りの仕事の進め方では利益が出なくなっていました。そこで、受注当たりのコスト削減、という課題が出てきます。 従来型の印刷では、ハンコのように「版」を作ることで、同じ絵や文字を大量に刷ります。(限界はありますが)何枚刷っても版のコストは同じです。このように、大ロットであっても、小ロットであっても、変わらずかかるコストがあります。このようなコストをどうやって抑えていくか、というのがひとつポイントになります。これから、この「版」をどうするかを中心に、異なる2つの戦略を見てみましょう。 最初の戦略は、言ってみればゴリ押しの正面突破で、規模の経済を利かせてコストダウンしようというものです。業界用語で言うところの「付け合せ(ギャンギング)」を最大限に活用します。 例えば、A4サイズのチラシを印刷する場合。A0サイズを扱える大きな印刷機で刷ったらどうでしょう。A0というのはA4の16倍の面積があるので、単純に考えると、1枚の版でA4サイズを16面も印刷できることになります。そうすると、同じ仕様で印刷できる内容であれば、16件の受注を一度に印刷できて、1件当たりに必要な資材が減り、印刷にかかる時間も減り、受注当たりコストが大幅に低減します。これが「付け合せ」です。 この「付け合せ」を最大限に活用するためには、以下の条件を満たす必要があります。 とにかく大きな版で印刷する 同じ仕様の受注をコンスタントにたくさん得る 製造工程が進むごとに合流・分離する仕掛品を適切に管理する まず2について考えてみましょう。需要が多そうな印刷物にターゲットを絞って、同じ仕様、例えばA4両面カラー4色のチラシなど、の受注をかき集めてくる必要があります。上述の例で言えば、16件の受注が...